減酒治療補助アプリ「HAUDY(ハウディ)」を活用した診察の流れと、「患者アプリ」「医師アプリ」それぞれの主な機能についてご紹介します。
診察の流れ
減酒治療補助アプリは「患者アプリ」と「医師アプリ」の2つで構成されます。
患者さんは「患者アプリ」を毎日5分から10分程度活用し、飲酒記録、学習、振り返りなどを行います。「患者アプリ」のデータは、「医師アプリ」に反映されるため、医師は「医師アプリ」の患者さんごとに作られるスライドに従って診察を行います。

患者アプリ
患者さんは毎日、「朝アプリを開く」「飲酒記録をする」「夜アプリを開く」の3つを行います。
アプリを開いた際には、アプリのガイドに合わせて「振り返り」「セルフケア」「学習」などをご自身のペースで行うことができます。

患者アプリの機能:飲酒記録
「飲酒記録」では、飲酒行動や飲酒欲求の記録を行います。患者さんは、1杯飲むごとに飲酒した内容、場所、一緒に飲んだ人、飲んだ時の感情、状況などを記録します。その日飲酒をしなかった場合や目標を断酒に変更した患者さんは、寝る前に記録します。

患者アプリの機能:振り返り
「振り返り」では、前日の飲酒記録のデータをもとに目標の達成状況が表示され、宿題やセルフケアなどの「今日取り組む内容の確認」、体調や気持ちの「心身の状態確認」などを行います。

患者アプリの機能:セルフケア
「セルフケア」では、ストレスケアやマインドフルネスなどの音声、動画のコンテンツが提供され、セルフケアを実践できます。
マインドフルネスとは、今この瞬間に意識を向けている状態や考え方のことで、脳や心を整えるための方法の1つです。
筋弛緩法やボディースキャンなど、生活の中で実践できる様々なコンテンツが提供されます。

患者アプリの機能:学習
「学習」では、減酒や断酒に取り組むために「病識」を深め「実践スキル」を学ぶことができます。アルコール依存症やお酒に関する知識、お酒と様々な疾患との関係など、幅広い内容が提供されます。例えば、「アルコール依存症への誤解」の中では、アルコール依存症は、日本に100万人近くいる一般的な病気であることや、人格や意志力の問題で起こるのではないことなどを学ぶことができます。

医師アプリ
医師アプリでは、患者アプリから収集されたデータが一覧で表示され、データは自動で診察スライドに反映されます。医師はその診察スライドを用いて毎回の診察を進行できるので、治療で大切な「共感する」「励ます」「褒める」に集中することができます。

医師アプリでの診察内容
診察スライドには、診察毎に必要な診察内容に対応した専用スライドが医師アプリに表示され、スライドに合わせて指導や説明をすることで診察を効果的に進めることができます。
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第1回診察で行うこと
- 導入
- 飲酒に関する状況、考えの把握
- 目標設定
- 記録の重要性説明
- アドバイスの入力(任意)
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第2,3回診察で行うこと
- 受診、アプリ使用継続の励まし
- 飲酒に関する状況、考えの把握
- 目標達成状況の把握
- 記録の確認
- 目標の見直し(必要に応じて)
- アドバイスの入力(任意)
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第4回診察で行うこと
- 受診、アプリ使用継続の励まし
- 飲酒に関する状況、考えの把握
- 目標達成状況の把握
- 記録の確認
- 目標の見直し(必要に応じて)
- 中間振り返り
(これからの治療について) - アドバイスの入力(任意)
6以外は第2,3回診察と同様
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第5〜7回診察で行うこと
- 目標達成状況の把握
- 記録の確認
- 目標の見直し(必要に応じて)
- アドバイスの入力(任意)
診察スライドの例:第1回診察
アプリを処方後の第1回の診察では、導入、飲酒に関する状況・考えの把握、目標設定、記録の重要性説明など、スライドに合わせて指導や説明をすることで診察を効果的に進めることができます。

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2025年7月作成